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卒業生の声

2026.05.11

卒業生の声 VOL.8
選んだ道を正解にする4年間 ―挑戦をすることは難しいが、決して不可能ではない―

上智大学グローバルスタディーズ研究科地域研究専攻博士前期課程 早川諄さん

 

私は2022年に上智大学外国語学部ポルトガル語学科に入学し、2026年に卒業しました。現在は、上智大学グローバルスタディーズ研究科 地域研究専攻 博士前期課程に進学し、自らの将来の目標に向かって研究に励んでいます。

私は、「楽しさの中に厳しさ」があることが、ポルトガル語学科の授業の特徴だと思います。特に印象的だったのは、語学の授業が学生主体で成り立っていたことです。先生の話を聞くだけでなく、予習をしたうえで積極的に発言し、アウトプットすることが求められました。

入学当初の私は、「語学を学ぶには長期留学しなければ難しい」と本気で思っていました。しかしポルトガル語学科での4年間を通じて、本気で語学に向き合えば、日本にいても語学力を伸ばすことはできるのだと実感しました。外的な環境だけではなく、自分自身がどれだけ主体的に取り組めるかが大切だと思います。

入学当初の私は不安が大きかったからこそ、自分なりの学習ルールを決め、小さな達成感を積み重ねながら少しずつ自信へと変えていきました。
1年生では、予習を徹底し、失敗を恐れずに積極的に授業へ参加しました。また、ネイティブの先生とは授業外でもポルトガル語で話すことを意識し、語学だけでなく幅広い分野を学ぶことも大切にしました。2年生では、文法に苦戦しながらも学習を継続し、ポルトガルのコインブラ大学での夏季特別講座に参加しました。3年生では、目標をより明確にし、ポルトガル語弁論大会にも挑戦しました。4年生では、自分が極めたいテーマで卒業論文をポルトガル語で執筆し、大使館イベントや学科行事にも積極的に参加しました。

入学当初の自分にとって、卒業論文が必須ではない学科で、自ら卒業論文を書く姿はまったく想像できませんでした。しかし様々な講義を受講していく中で、私はニウタ・ジアス先生の「日本ラテンアメリカ比較教育論」の講義をきっかけに、在日ブラジル人教育・社会事情研究を学びたいと考えるようになりました。

恩師との1枚

そして、卒業論文を「在日ブラジル人における老後保障の現状と課題:高齢化社会における年金制度の機能を中心に」というテーマのもと、在日ブラジル人の老後保障の現状と課題を検討し、ポルトガル語で執筆しました。

私が興味を抱いたテーマがポルトガル語での執筆を必要としていたことに加え、ポルトガル語で卒業論文を執筆する学生が中々いないと聞いていたこともあり、「4年間を通じてポルトガル語を自分のものにしたい」という目標を掲げていた私にとって、卒業論文は4年間の集大成として挑戦したい大きな目標となりました。

ポルトガル語で論文を書くこと、そして文献を読み進めることに苦戦していた私に対して、指導教官のジアス先生はいつも”É difícil, mas não é impossível”(難しいけれど、不可能ではない)という言葉をかけ続けてくれました。この卒業論文は、4年間積み重ねてきた学びや経験を集約した成果だったと感じています。

私は、ソフィアンであること、そしてポルトガル語学科の学生であることに誇りを持っています。それは、高校時代の自分の選択に責任と誇りを持ち、ポルトガル語圏の学びに対して、自分なりに真摯に向き合ったからこそ感じられるものだと思っています。

そのために現在、私は上智大学グローバルスタディーズ研究科地域研究専攻に進学し、子安教授のもとで、ブラジル政府が在外ブラジル人を制度的にどのように位置づけているのかについて研究を行っています。
卒業論文での関心をさらに発展させ、現在は「日本に住むブラジル人」から「ブラジル領土外に住む在外ブラジル人」へと視野を広げて研究を進めています。特に、ポルトガル、アメリカ、日本におけるブラジル人コミュニティを比較し、それぞれの特徴や形成背景、そしてブラジル政府による政策や関わり方の違いに関心を抱いています。各国のブラジル人コミュニティの在り方や、本国による政策対応がどのように変化してきたのかを、外交的な視座から分析していきたいと考えています。

私の目標は、さらにポルトガル語圏研究を深め、ポルトガル語学科の先生方が私たちに多くの魅力を伝えてくださったように、将来、私も後輩たちにポルトガル語圏の魅力を伝えられる研究者になることです。

上智大学に入学された皆さん、そしてこれから入学を考えている皆さんには、「効率」という言葉にとらわれすぎず、たくさん失敗し、たくさん学び、様々な経験に挑戦してほしいと思います。量を積み重ねずに質を高めることはできません。試行錯誤を重ねた中でこそ、効率は意味を持つ言葉だと思います。4年間は長いようであっという間です。だからこそ、自分の可能性を狭めず、様々なことに挑戦してみてください。

ポルトガル語学科で築いた4年間の経験をもとに、これからも精進していきたいと思います。

(所属は取材当時のものです)

卒業式にて学科の先生方&友人たちと