外国語で演じる劇を「語劇」と言います。
「イスパニア語劇」の第1回公演は1957年なので、その伝統は学科が専攻科であった時代にさかのぼります。初回公演の演目はスペインの伝統的な音楽劇サルスエラのLa viejecita『おばあちゃん』でした。それから半世紀。この間、イスパ語劇は何度か途絶えましたが、それでも、地中で沈黙している球根が春になると芽を吹くように何度も蘇り、歴史をつないできました。語劇は課外活動なので単位にはなりませんが、それでも、イスパニア語を磨き、作品を通して遠い国の文化を知り、思想を知り、人の心を知りたいと思う学生が参加してきました。
60年以上続いてきた語劇の歴史と伝統を、語劇体験者の方々から提供いただいた資料やエッセイをもとに紹介します。